鰹よろし

デス・レター 呪いの手紙の鰹よろしのレビュー・感想・評価

デス・レター 呪いの手紙(2017年製作の映画)
2.0
 運転手が秘書にパシられたところから作品は始まる。おつかいを頼まれてやったのに秘書はというと…。直接受け取ろうとしない。顔すら合わせようとしない。感謝の気持ちなど微塵も感じない。そのくせさらにパシらせようとするのである。

 反面電話には秒速で応対する。 目の前で顔を突き合わせている人の対応を疎かにし、顔の見えない人の対応に追われているこの場面。どこか人と人との直接的な関わりの希薄化を感じる。その原因の一端はどこにあるのだろうか・・・

 この最初の秘書とのやりとりにおける直接的な人間関係の希薄化の兆候を皮切りに、いつでもどこでもできること即ち今ここでこの瞬間にやる必要性が必ずしも無いにも拘わらずついつい片手間でもやってしまうものとして描かれるスマホイジリに対し、今現在直面している事態に問題に…究極は自らの罪と向き合うことはどこまでもどこまでも先延ばしにする様を描き出すことで、やるべきこと、やらなくてもいいこと、やってはいけないことの分別が曖昧化している、どこか乱れているだろう現代社会への警鐘とするのはうまかったのではなかろうか。

 ながらスマホって世界的に問題になってるんだね。
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