イチロヲ

ゴースト・ブレーカーズのイチロヲのレビュー・感想・評価

ゴースト・ブレーカーズ(1940年製作の映画)
3.5
キューバ沖の古城を相続することになった女性が、相続に関連する殺人事件に巻き込まれた青年と一緒に、怪異現象を究明する。1909年度の同名戯曲を映像化している、ホラー・コメディ。初期ゾンビ映画としてもカウントされている。

物語の前半は、相続に関するスッタモンダとキューバ行きの船上でのサスペンス劇場。そして、物語の折り返し地点で、ようやく古城へと舞台を移し、ホラーが動き出す。幽霊は初期アナログ合成で表現、ゾンビはフラフラと歩き回る死人として登場する。

ボブ・ホープ演じるお調子者の青年をフィーチャーしているため、頓狂な喜劇調の掛け合いがメインとなっている。主人公の青年と使用人の黒人(こいつがビビリ症なところが面白い)が凸凹コンビとなり、ヒロインを支援していく。

恐怖映画と喜劇映画の融合という観点において、エポックメイキング的な立ち位置にある作品。今となっては「ホラーとコメディの表裏性」を意図的に狙う作風が、あたりまえになっているが、この当時に発明したことの意義は大きい。
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