関西公開初日舞台挨拶付きにて。
政治的なことに無頓着で若松作品を全く見ていない私でも、 門脇麦ちゃん演じるめぐみさんの目線になって青春劇として見ることができました。熱くて痛くてそれでも普遍的な生きる元気を貰える作品。何かをがむしゃらにやることは素晴らしい。その麦ちゃんがとにかく素晴らしかった。危うさも純粋さもあって、若い女の子にとってかなり特殊に見える環境だけど、惹かれずには居られなかったのがよく分かったし、それでも何がしたいかが決められずにもがく姿には共感できました。
俳優陣ではあとは山本浩司さんの足立さんがとても魅力的でした。そして、赤塚先生やミシマのキャスティングにおおっ！となったり、意外なところで高良健吾さん。
井浦さんは、全く若松孝二さんを存じ上げないので分からないけど、とにかく井浦新では全くなかったです。声とかあんな感じは初めてだったような……
音楽や街のシーンの撮り方（特に何度も出てくる坂道のカット）も好き。昭和っぽさが個性かも、と仰ってた監督、きっとまたこんな作品をお待ちしています。
時代のせいにさせがちな、あるいは時代に利用されがちな、そんな制作現場の、熱量とか、人のひしめきあう感じが、全然違うのに「カメラを止めるな」と被ったりして、とても面白い体験でした。
機会があればもう一度見たいです。
