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止められるか、俺たちをのtomocoのレビュー・感想・評価

止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)
3.7
やれ学生運動、やれ自由恋愛、やれベトナム戦争…混沌な時代の中で、異端児であり続けた若松孝二監督をはじめ、当時では珍しい女性の助監督・めぐみと若松プロに関わった人々の話である。

わたしが若松孝二監督の作品に出会ったのは、数年前「実録・あさま山荘への道程」を知ってからであった。
監督は好きなものを、好きなように撮る。
あさま山荘〜があまりにもリアリティ溢れる作品であったので、若松監督の他の作品を知りたくなった。

「芸術は爆発だ」と、エクスプロージョンした岡本太郎の様に、若松孝二が芸術の一つである映画を通して、何かをぶっ壊したいと言い続け、現在もこうして世に若松孝二監督の残骸があるのを嬉しく思う。

本作品は、当時の映像とのクロスがあって、60年代を生きてないわたしは不思議な感覚になった。
助監督を演じた門脇麦の演技が飾ってなくって良かった。
そして、井浦新の若松孝二が、監督への花向けの様に取れて最高にファニーでした。

若松孝二監督がキズ者だったとは無知なわたしは知らなかった。
自分の父親も似たようなもので(今はただのじいじ…w)、幼少期にテロリストの映画を見せられた…ので、ほんの少しだけ、若松孝二に似た、異端児の血があるのかもしれない。
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