たいてぃー

止められるか、俺たちをのたいてぃーのレビュー・感想・評価

止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)
3.6
若松監督の初期作品って、ほとんど観ていない。だけど、「新宿マッド」は少し前にDVDで観た。息子を殺され、父親が復讐する、その相手が新宿マッド。冒頭の殺害、暴行シーンが過激。そして新宿の街が出てくる。人たちは冷たく、街は乾いている。そして、この父親が新宿マッドを捲し立てるほど強くなって・・・。
本作でも、新宿は出てくる。ゴールデン街と思われるところの小さい店で、赤塚不二夫が隣にいて、ママ役の寺島しのぶがいて。赤塚役は音尾琢真、「牝猫たち」の店長役が印象強い、白石監督作の常連だよね。井浦新演じる若松監督と窓から雨を降らせる。そこにクマさんこと、篠原勝之が登場。何をやってんだろうね。
この雨降らしは、その後にビルの屋上でも出てくる。その際は、門脇麦演じる主人公めぐみも参加しようとしてた。結局、止められたけど、ほんと何やってんだろうね。
でも、この事務所で語られる映画製作に対する熱い想いや撮影中の罵倒は、時代背景も反映されていて、印象強い。
あっちゃん、こと足立正生役の山本浩司、ほんと上手い、適役。そして、めぐみ。プールのシーンがいいね。あっちゃんへの想いが伝わってきた。でも、あのカメラマンと何で関係を持ったんだろうか?ピンク映画の助監督として、経験を積みたかったってこと何だろうか?父親に似ていたって、言い訳っぽいことも言っていたが?この辺りの門脇麦の演技もいいね。