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止められるか、俺たちをのtokyowebtvのネタバレレビュー・内容・結末

止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

撮影4日で作るピンク映画の劣悪な制作現場に1本着いただけで嫌気を指して2度と受けないと決めた助監督経験のある私にとっては、め組たちの日常は地獄に見えた。性教育をうたった映画を作りながら避妊をしなかった彼女にとって妊娠は必然。コインロッカーベービーズを生んだ無責任世代の性行為の結果に同情の余地はない。テロ=暴力革命でしか世界を変えられられないと本気で考えていた彼らの敗北を象徴している。若松作品は実録連合赤軍や自決の日しか観ていない。山岳ベースで無念の死を遂げた遠山さんが若松プロの事務所でおにぎりを結んでいたのには驚いた。重信氏の後輩だったからだろうが、あのまま東京に残っていれば永田に殺されずに済んだものをと考えると悔しい限りだ。足立さんの連合赤軍の本やPFFのDVDを持っている私にとってこの映画は歴史的資料として貴重。この時代に生まれていたら私も参加していたかもと思うとゾッとする。映画に関わったのが1980年代~で本当に良かった。
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