Naoya

人間の時間のNaoyaのレビュー・感想・評価

人間の時間(2018年製作の映画)
2.2
退役した軍艦でのクルーズ旅行の最中、海を航海していた軍艦が異次元に辿り着いてしまう。キム・ギドク監督作のディストピア作。SF要素は主に味付け程度で、取り残された乗客や乗組員たちの欲望の表し方が秀逸ではある。その点ではバラエティ豊か。各々の人物が、各々の私利私欲のまま、欲望の赴くままに行動し発する様はまさにディストピア感満載。場面としては強烈なものは多いが、多いだけで場面の作り込みが浅く、盛り込んだだけのチープさが目立つ。言葉の定型文さが目立ったり、行動のありきたりさ、人物描写の弱さや曖昧さと、インパクト重視だけが目立つ。境遇の中での混乱する模様、残酷な状況は伝わるが、ハードさが売りなだけでドラマは薄い。意味合いも弱い。出演者は無駄に豪華。
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