抹茶マラカス

ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島の抹茶マラカスのレビュー・感想・評価

3.2
リリー・カーネーションの造形とかはかなりデジモンっぽい印象。
 未見の人の為の、第一の試練の金魚すくいまででそれぞれのキャラの性格と能力をざっと説明するのが非常に上手に感じた。ロビン、チョッパー、ルフィは身の能力を出し、且つ金づちなことも説明。サンジの女好きやゾロの抜きたがり、ナミのツッコミにチョッパーのバカさ、ウソップの調子のよさ、全部デフォルメしながらも綺麗に表せてる。
 そんな中で仲間たちがバラバラになっていく中盤までは素晴らしい出来だったが、後半から終盤に一気に大失速。仲間を失った腹いせに仲間をバラバラにする敵相手に新しい仲間と戦うこと勝つのはまだよかったが、それまでの仲違いが目覚めたらなかったことのようになっているのはなんの解決にもなってない。結局この麦わら海賊団は外から突かれれば瓦解しかねない脆弱な信頼しかないといっているようなものだ。まあ正直オマツリ男爵、ちょび髭海賊団にお茶の間一家も描こうとしすぎてあまりにも終盤詰め込みすぎてるのが原因だろう。
 敵キャラもかなりご都合的ではあり、ゾロ・サンジ・ナミがカッパに負けるのもロジックが全くないし、オマツリ男爵は自動追尾の矢をもっと使えば勝てたはずである。大体、無から矢を生成しているのに能力の説明がないので花の力なのか、悪魔の実を食べたのかはっきりしない。