ケンフィー

騙し絵の牙のケンフィーのレビュー・感想・評価

騙し絵の牙(2021年製作の映画)
4.2
大手出版社の派閥争いを巡る本作は、ビジネス(お金)と表現、モラル(常識)が対立する、文学の現代の課題を象徴し、

それを通じて、

文学とは何か?
表現とは何か?

に気づける作品だったと思います。

売れないカルチャー誌「TRINITY」の編集長を任された速水は、あの手この手で「TRINITY」を刷新し、大ヒットに導くが、その奥に潜む“牙”には、きっとあなたも驚かされるはず!

また新人編集者で、本屋の娘である高野は、速水にTRINITYの編集部に誘われ、日々の業務に務めるうちに、自分が本当にやりたかった〈編集〉に気付き始めるのですが、その過程の葛藤とラストの展開に、思わず笑顔が溢れました。

ーー表現とは常識を超えた先にある

いつの時代も、人は途切れることのない景色を心の中に見続けられるのだと改めて気付かされました。

あなたが表現したいものは何ですか?