ニクガタナ

騙し絵の牙のニクガタナのレビュー・感想・評価

騙し絵の牙(2021年製作の映画)
3.7
予告編の印象で文春みたいなゴシップ誌のスキャンダルネタに関わる騙し合い攻防戦みたいなのをイメージしてたら、老舗出版社の社内抗争が主軸。映画出演してる大泉洋は何観てもどうも演技にしか見えなくて好きじゃ無かったが、本作は原作が大泉をイメージした当て書きだそうで、実の見えない、食えない感じが絶妙。全てが他人を欺くための演技にも見える役柄がバッチリハマって上手い。最終的には好感度上がる感じがずるい。でも本作の主役は松岡茉優。振り回されながらの奮闘ぶりが可愛く見飽きない。軽快な劇伴。テンポの良い展開。的確なキャスティング。流石吉田大八監督。リリー・フランキーも塚本晋也も小林聡美も出目は少ないのに見事な存在感。でも悪目立ちせず邪魔しない。白眉は國村隼、曲者ベテラン作家のキャラ立ちに大いに笑う。登場時にシャンソン歌い出した時は吹いちゃった。よく出来ている。予想以上に面白かった。満足。
ニクガタナ

ニクガタナ