籠

騙し絵の牙の籠のレビュー・感想・評価

騙し絵の牙(2021年製作の映画)
4.1
観たい作品に何故かよく出ているのにほとんど興味がない主役だが意外と外れ作品がない。「女神の見えざる手」的な日本映画が出来たことを素直に喜びたい。自分が小学生〜高校生まで漫画からあらゆるジャンルの本の立ち読みを好き勝手放題していた千本北大路の本屋を思い出したりLITEの音楽には渡辺香津美とバトル演奏をしていた頃の村上ポンタを思い出したりしながら楽しんだ。
ワインの小ネタを含めて騙すよりも鼻を明かすということがふんだんに盛り込まれていてやったりやられたりの経験がない私から見てつまらない人生を送っている人にはこの加減が面白くないというのが興味深い。パーティのシーンが今ではあり得ないゾッとする光景に見える時代に急になってしまったから複雑だが日本映画への希望は見える。
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