ぴよまろ

旅のおわり世界のはじまりのぴよまろのレビュー・感想・評価

旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)
1.5
バラエティ番組撮影のために訪れたウズベキスタンで、自分の望んでいた仕事ではないことで無気力なレポーターが、現地のコーディネーターをはじめとする人々との交流を通じて成長する物語。

中盤まで、やる気のない番組クルーと、終始不機嫌で仏頂面な主人公のレポーターの撮影シーンが続くので、見ていて苦痛でした。なぜこの撮影にやる気がないのかが提示されないので、登場人物たちに共感できませんでした。

後半、ようやく物語が動き始めますが、主人公の成長(とされるシーン)が、ベテランカメラマンの諭しと劇場での妄想によるもので、経験を通したものでないのになぜ?となりました。もう少し現地の人々とのリアルな交流が描かれればよかったのに・・・と思います。

警察のシーンも、ただ警察がセリフで主人公を諭すだけなので、「交流」には見えず、もったいない。しかも、その諭しである「(あなたにとって異国である)私たちを理解することから始めましょう」を、主人公が涙して聞いているだけで、後にそれを活かすシーンがないので、結局なんのシーンだったのかよく分からず。全体的に主人公のキャラクターが社会人として未熟で幼稚。そしてその成長過程がきちんと描かれていないので、何がしたかったのかよく分からない映画でした。

主人公がカメラを持って自ら撮影するシーンは楽しめましたし、ウズベキスタンの街並みも素敵なのですが、全てが中途半端な印象。前田敦子さんのPVが観たいわけではないですし、予告がとても良かっただけに残念。
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