サメ

チコと鮫のサメのレビュー・感想・評価

チコと鮫(1962年製作の映画)
4.5
サメ、という存在を友達として扱っている非常に珍しい作品です。撮影上扱いやすいイタチザメを使っているようで、なんだかサメがとても可愛く見えてくるカットの多さに、「こいつ、本当にイタチザメだよな?」とすら思ってしまいます。

そしてこの作品の主人公であるサメの友達、チコの成長にも注目です。サメとの絆を通して人間的にも、男としても成長していくチコ。好きな女の子ができ、その子との逢瀬は王道的な良さがあります。

しかし、その最中に地元の開発を受け、伝統を重んじるチコは自然と進化の間で揺れる姿は、現代の私達にも考えさせられるものがあります。

最近のサメ映画はとかくホラー、モンスターパニック、低級なコメディ紛い映画となってしまっている感がありますが、こういう攻め方も有ったのかと感じさせてくれる良作です!
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