コーディー

若おかみは小学生!のコーディーのレビュー・感想・評価

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)
4.3
観る予定になかったけどあまりに評判が良いので恐る恐る鑑賞。タイトルも絵のタッチもお子ちゃま向けっぽいし苦手なやつかと思いきや号泣wスルーしなくて良かった!

不慮の事故で両親を亡くした小6女子おっこが祖母の営む小さな旅館で若女将として働きながらお客様やライバル旅館のお嬢様、旅館に住みついたユーレイらとの交流を経ながら奮闘する話。

〝それでも頑張る!〟みたいな無責任なエールではなく苦しみに向き合わされるおっこの姿がとても辛い。けど亡くしても失くさない確かなもの、女将の修行や人&幽霊との交流の中で育み、そんな直向きさが前へ進める。まだ小学生だぜ〜立派過ぎるぜ〜w

バカおかみとイジられ失敗を繰り返しながらも直向きに頑張る姿、幽霊との交流などマンガ的な楽しさも十分あるけどその裏にあるまだ受け止めきれない死というファンタジーを許さない現実。酷なんやけど逃げないんだな〜おっこは。決心や出会い、作画は可愛く緩いがとても濃密な物語でした。

それにしても90分ちょいの映画にしては多過ぎる登場人物。けどその誰もが飾りで終わってない見事さ。やっぱ主人公おっこがこれだけ芯の通った繊細なキャラクターなので彼女が接する人との心の通ったやりとりは尺に関係なく心に残る。これだけ赤裸々に描きながらも湿っぽさがないのも素晴らしい。

また声優さんも漏れなく素晴らしく、タレントの起用もとてもナチュラル。ホラン千秋の技量にビビったしwバナナマン設楽も分からんかった。てか大泉洋やと思ってたw