サラリーマン岡崎

若おかみは小学生!のサラリーマン岡崎のレビュー・感想・評価

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)
4.3
予告をはじめ見たときは、
「絶対見ない!!!」と無意識に思っていましたが、
絶賛の嵐により、ウズウズと見たく…。

こんなに辛く苦しい話だったとは…。
両親を亡くし、PTSDに侵されるが、
気丈に振る舞うオッコを中心に、
それぞれの喪失感を抱える子供達が出てくる。
しかし、みんなオッコ同然に気丈に振る舞うから逆に辛くなる。

オッコが一番の辛い人物であるが、
ライバル役の真月が抱える孤独とは裏腹に
小学生ながら自分の旅館をプロデュースする姿は凄すぎるしたくましすぎて、
尊敬する…。

そんな裏には暗いテーマを抱える中、
きらびやかな春の湯の景色のプロダクションデザインが素晴らしすぎて、
ワクワクする(パンフも買うはずでは買ったのに、プロダクションデザインが書いてあるから買ってしまったよ)と同時に、
それもそれで、明るさの裏が見えてきて辛い…。

ただ、その孤独な子供達がこの美しい春の湯をこれから盛り上げていくのだという
町おこし映画でもあり、
そのような孤独な経験を積んだからこそ、
町がとても素晴らしくなるんだなと、
ただ子供達の成長を描くだけでなく、
社会の未来も見せてくれる、素晴らしい映画だった。

にしても、クライマックスはまさかいきなり展開すぎて、辛くて吐きそうだった…。