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翔んで埼玉のinotomoのレビュー・感想・評価

翔んで埼玉(2018年製作の映画)
3.1
大都会である東京に隣接していながら、埼玉県民があからさまな差別を受けていた時代、東京の名門高校の白鵬堂学院に、アメリカから麻実麗が転入してくる。白鵬堂学院は、出身地の都会指数の高さでクラス分けされており、麗が転入したA組には、東京都知事の息子である、壇ノ浦百美がいた。最初は麗をライバル視していた百美だったが、ある事をきっかけに麗に惹かれていく。しかし麗にはある秘密があった。
魔夜峰央の漫画を実写化した作品。原作の内容そのままに、壮大な馬鹿馬鹿しさで繰り広げられるコメディ。こういった作品は、徹底的にその馬鹿馬鹿しさを突き抜けて欲しいのだけど、この作品は、その突き抜け感と、ゆるさが同居していて、不思議な味わいがあった。出ている俳優とキャラがめちゃめちゃ濃いので、そのゆるさがうまくマッチしていたように思う。Xポーズのような埼玉ポーズとか、草加せんべいの踏み絵とか、同じ埼玉県民同士のディスり合いとか、笑いのポイントは多々あるけど、面白かったのは千葉県民とのバトル場面。それぞれの県の出身の有名人対決、XのYOSHIKIの登場が一番笑ったかも。どうみても彼が最強でしょ。魔夜峰央作品といえば、私達の世代だとBL作家としてよく知られているから、驚きはなかったけど、実写化するにあたって、女性の二階堂ふみをキャスティングしたのは成功だったかも。嫌味ないBL描写。GACKTはいつものGACKTだった。エンディングロールまで小ネタ満載でお得感あり。監督は、漫画原作の実写化が得意な武内英樹。今度はどんな作品を手掛けるのかな。
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