ヒロ

UNlovedのヒロのレビュー・感想・評価

UNloved(2002年製作の映画)
4.1
ゆえに他人である。。。
とゆう結論に至らせるための計算され尽くした付け入る隙のない動線と視線、襖の直線、天井の格子、アパートの外観、フレーム内のありとあらゆる直線がまるですべてこの映画のために存在するかのように錯覚させる、もはや数学的に紐解いたほうがこの映画を理解できるというゴリゴリの理系映画。役者は感情を表に出すことを許されず劇中Calvin Kleinを着せられる光子のように単なるマリオネットとして動かされる、そして用意される二つの相似関係と断絶を表す手のクローズアップ、ブレッソンの抽出と違うアプローチでの応用、今まで積み上げてきたすべてを嘲笑うかのようなラストカットにより抑制されていた感情は決壊し止めどなく溢れ出す。そして濱口竜介はこれを利用している。なんか整いすぎててもはや気持ち悪い。

2020-52
ヒロ

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