今までの朝鮮民主主義人民共和国を描いたドキュメンタリー映画は、”制作側がどのように見せたいか”が色濃く表れている、もしくは朝鮮民主主義人民共和国側が指定した人々のみにインタビューをしている、観る側に一定のイメージを持たせてしまう映画が多かった。
監督の座談会では映画を撮るために、関係づくりから始め、綿密な打ち合わせを重ねることでインタビューの際には案内人(関係者)の方にも席を外していただけた。今までよりは朝鮮民主主義人民共和国人民の実態に近づけたのではないかとのお言葉があったが、まさにそれが見られた映画だったと思う。
また、平壌だけでなく、元山や農村始め色々なところで生活を営んでいる人々へのインタビューが行われているが、滅多に観ることの出来ない朝鮮民主主義人民共和国の人々、風景、暮らしを観ることが出来る貴重な映画である。
メディアやプロパガンダに惑わされず、自分の目で観て考えることの大切さを実感した。
