NeNe

バーニング 劇場版のNeNeのネタバレレビュー・内容・結末

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

村上春樹の原作「納屋を焼く」を読んでから鑑賞しました。

「納屋を焼く」は骨でしかなく、肉をまとい、地に足がつき、静かに走りだした怪物がこの映画。
劇中の光、夕暮れ、鳥、空気が、神様が当たり前のように差し出してくれたみたいにすごく美しくかった。そのなかで役者たちの織りなす不穏な人間模様と緊張感が見事に混ざり合い、2時間半あっという間でした。
鑑賞前は、15分くらいで読めた短編がなんで2時間半も?って思ったけど、観終えたらあぁなるほどなぁって納得。

考えてみれば、ほんと最後の最後まで決定的な事件なんてなんにも起きない映画なんです。でも、じわじわと 何かが起きている 感じ。自分の内側と、自分の外側よりひとまわり向こうの世界で 何かが起きている 感じ。どちらもはっきりとは見えなくて、なんとも怖い。

忘れたころに、また観たい。
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