泡

バーニング 劇場版の泡のレビュー・感想・評価

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)
3.8
2h28mの長めの作品なのに、眠くならなかったのは、飽きなかったのは、相当面白かったということだよね
でもどこが面白かったのかはわからない



ベンが登場した瞬間の何か嫌なざわつく感じ、若い女の子が話してるのを年上の人たちが呆れて聞いてるの、裕福な人が貧乏人に半笑いなところとか デジャヴ、、、

自分の好きな人が他の人に取られそうなのに、興味のない素振りをして送ってもらえばいいじゃんって言っちゃうのとか… ここで2人きりにしたら2人の関係が始まるのは読めるのに 引き留める勇気はなかったり、高貴で余裕のあるベンに対して明らかに負けてるから諦めてるみたいな
ジョンスが引き留めてくれるのを待っているようにも見えるヘミ

そこから始まる疎外感と手遅れ感
ジョンスとヘミだけの世界だったのに、ベンが出てきてからジョンスは輪っかの外にいて、ただ見つめてるしかない感じ



ベンの家のベランダでジョンスとヘミがタバコ吸ってるシーンが何気に好きだった
斜めから撮ってるやつ

田舎の夕方の、街灯が全然なくて真っ暗な感じ わかる
ダンスのシーンは素晴らしかったね いつのまにか始まっててマイルスの曲も流れてて、ヘミの輪郭が時々見えたり隠れたり 暗闇に溶け込んで うっとり



納屋を焼くとは
なんのメタファーなの
やっぱり……なの?



ないことを忘れる とは
あるはずなのに無い井戸、あるはずなのに無いの記憶、いるはずなのに実体が見えない母親…電話もまじで誰だったんだ 誰でもないんでしょうけど


ジョンスくんは父親譲りのカッとなると止められない性格だったんだね


全体的に匂わせ系の映画で、展開読めるのにふわふわしてる 夢と現の区別があるのにないみたいな 正解は無いけど視聴者に丸投げタイプではなくわからないままでいいよな〜って思える
それが不気味な心地よさだった(すごく矛盾してるけど本当にそう思った)

村上春樹だなぁ





やっぱりわからない映画面白いな 好き
泡