麻薬市場を牛耳る闇の支配者「イ先生」。麻薬取締官リーダー長はこの正体不明の「イ先生」を長年追っているが、捜査はなかなか進展しない。上層部からいい加減にしろとどやされる中、可愛がっていた囮の少女が殺され、財界の大物も殺される。いよいよ後がなくなったマトリの面々は、麻薬組織の内乱で家族を殺され「イ先生」への復讐を誓う組織の下っ端構成員を協力者に、組織へ潜入捜査を開始する…。
っていう話ですが、冒頭の状況説明がまあ慌ただしくて、これで合ってるか自信ないです。冒頭からぐるぐる変わる場面、凄まじい情報量。やべえ、これ話わかんないかも、と焦りましたが、潜入捜査が始まるあたりからは通常の速度になります。
これリメイク作だったんですね…！オリジナルを見ていないので比較はできませんが、なかなか重厚なノワールと思わせて意外とエンタメに振っているところもあり、麻薬界の重鎮たちの狂いっぷりは潜入捜査のハラハラ感を増すようでもあり奇人変人ショー的な面白さもあり、血がいっぱい飛ぶ銃撃戦はスリリングでもありポップでもあり、なんだか不思議な映画体験でありました。重厚と軽妙のちょうど真ん中を綱渡りするような絶妙さが面白かったです。
しかしラストは私は好きじゃないですよ…！そういう風に終わればいいと思ってさあ。そんな映画じゃなかったじゃん…！
全体的に驚きは少ないですが、映画見たな楽しかったな、という満足感はちゃんと得られる手堅い1本です。オリジナルも見てみたいなあ。
