ルイまる子

ピータールー マンチェスターの悲劇/ピータールーの虐殺のルイまる子のレビュー・感想・評価

3.5
1819年イギリス、マンチェスター。ワーテルローの戦いのすぐ後で、メンタルに相当ダメージを受けた帰還兵の青年がちょろっと出て来るが戦争について多くは語らず。因みにアヘン戦争、インドと中国で三角貿易をやりだし、イギリスが中国をボロボロにしたのが1840年頃からだからその20年前くらいの時代。貧困にあえぐマンチェスターの毛織物工業の人達がなんとか生活を改善したくてストライキをし、その後ピータールー広場で決起集会をしたところ、弾圧され、虐殺される。当時、政治が恐ろしく腐敗していたんだな。ジョージ三世の評価は暴君、とか「帝国主義の失敗のスケープゴート」らしいし、最後の登場の姿もお母さんみたいなしわくちゃの奥さんといちゃつき、真っ白なおしろいを塗り、その大虐殺があった翌日だというのに、その広場の名前さえちゃんと言えてなかったりのいかにも愚かな国王だ。しかし、イギリスは当時一部の金持が搾取、穀物税を取り立て、腐った議会、悪政の世で、一般庶民は皆善人で日々一所懸命生きていたというメッセージ色だけがやたら出ていて、虐殺の場面の長いことといったら。。。。。

「中国にアヘン吸引を迫り、我が国土を割いて、自らの勢力範囲としたのか、一体いかなる公理によるのか、フランスがベトナムを併合しロシアが満州を併合し、我が外蒙に介入するのはいかなる公理によるものか。」と孫文が言ってた事など思い出し(というかたまたま孫文の本を今読んでた)その頃の悪政は人民によるものじゃなく(選挙権もなかったし)一部の悪い政治家や王様や金持ち達がやったんだよ、民主化を求めたけど、これだけ大虐殺されたんだよーーと言い訳してる感じがするのは否めない。
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