Reiren

バンクシーを盗んだ男のReirenのネタバレレビュー・内容・結末

バンクシーを盗んだ男(2017年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

パレスチナ問題の事は詳しく知らないが、
それと関連付けて
グラフィティアートや絵描きや絵の価値について
描かれた映画

グラフィティアーティストのバンクシーの絵は
メッセージ性があり、モノクロでシンプルだが
力強い

物議をかもした「ロバと兵士」の絵の例え

ロバはパレスチナ人(ロバに例えられるのは
侮辱だという)ロバの通行許可証を見ている兵士は
イスラエル人らしいが
肝心の描き手のバンクシーが、素性がわからず
本人も登場しない為、真の意図は不明
しかしこの絵が「壁」に描かれている事から
人々の憶測を呼ぶ

グラフィティアートは「その場所」に存在する事で
価値が生まれる

絵の価値がわからない「金持ち」(イスラエル人の
例えかな)の依頼でバンクシーの絵を壁から
引きはがして売ろうとするが対価を得られない男
(パレスチナ人の例えかも)

彼はボディー・ビルに精を出すが
これは結局「力」で対抗するしか術がない
パレスチナ人の暗喩かな

「文脈」という言葉が頻繁に出てくるが
いろいろ含みがあるようでもあり
とらえどころのないような処もあり
観終わってすっきりしなかったが
後から考えさせられた

ラストで「売れ残ったロバと兵士の絵」は
世界に忘れられていくパレスチナ問題の
例えのような気がする
Reiren

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