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バンクシーを盗んだ男のwoosのレビュー・感想・評価

バンクシーを盗んだ男(2017年製作の映画)
4.4
シネマカリテにて字幕版を鑑賞。
2018年新作劇場鑑賞68作目。
客席は6割くらい
テーマ「文脈、分断」

[全体として]
偶然なのか、狙っているのかバンクシー関連の映画群が「アートって何?」っていうテーマのPDCAサイクルになっている気がする。
始まりは「イグジット・スルー・ザ・ギフト・ショップ」がPLANで、「バンクシー・ダズ・ニューヨーク」がDOで、今回の作品はCHECKに当たると感じた。作っている人がバラバラなので、偶然だと思うけど。
今作に関して、デザインを生業の一部としている自分としては、アーティストの意見に賛同する。
その街で起こっていることに対するリアクションとして、その街にボムされている訳だから、そこから切り離されるということは、価値がなくなると思う。
文脈なんてブルシットだとぬかす奴が出て来るが、言っていることが全く的外れだし、自分なんかきっとこういう奴と話をしても話は平行線になるだろう。
ただ間違いなくバンクシーの絵を街から切り離し、商売にしている奴はセンスが無いし泥棒だ。(個人の見解です。)

[良かったところ]
アートというものが何なのか改めて考えさせられた。
イギー・ポップのナレーションも渋くて良かった。彼はどういう見解をもっているのかを聞いてみたい。(DVDの特典とかに入れてくれないかなぁ)
映像が綺麗だったことや、観た人が出てくる人の誰かに感情移入出来るようになっていると思う。

[気になったところ]
途中でベツレヘムの人がラップするシーンがチョイチョイ挟み込まれるのだが、何を歌っているのか、字幕がなくて全くわからないので、アレにはどういった意味があるのかが知りたい。

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バンクシーが好きな人や、アートに興味がある人はオススメです。
あ、でも「イグジット〜」と「バンクシー・ダズ〜」は観てから観た方がいいかも。
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