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ビリーブ 未来への大逆転のクレセントのレビュー・感想・評価

ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)
3.8
ルースは最終弁論で判事たちに向かって語り始めた。過激な社会変革ですって?100年前ブラッドウェル女史は弁護士を目指したのに拒否されたわ。性差別を国と争った最初の裁判だったわ。また65年前にはある女性が男性同様に残業を申し立てたけれどこれも国は先例を取って拒否したわ。10年前もそうだった。だから今この法廷で再び問われているのです。もはやあなた方男性が守ろうとする文化や伝統などのモラルは存在しません。だって一世紀前なら今の私の学生たちは猥褻だと言って皆逮捕されましたわ。65年前なら私の娘は法律の道などに進めませんでした。100年前ならこの私もこの法廷に立つことなどできませんでした。現在178の法律がいまだに男女を差別しているのです。子供たちの夢を拒む法律です。だからこれらの法律が時代遅れになる前に新しい先例を作らなければなりません。これらの法律では女性には自由がないのです。判事、国を変えろとは言いません。国が変わる権利を守ってほしいのです。あなた方判事にはその誤りを正せるのですから。はじめは根っから受け付けなかった最高裁判事たちは、次第にルースの言葉に魅了されていった。この物語は1950年代に活躍した女性弁護士が男女の差別を撤廃するべく次々と法律を変えさせていった実話に基づいた作品で、法廷劇にはつきものの最終弁論に時間を割いていた。盛り上がりに欠けたのは言われるほどの差別が観る者には伝わらなかったことなどが挙げられよう。
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