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ジュディ 虹の彼方にのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)
3.3
ハリウッド黄金期のミュージカル女優ジュディ・ガーランドの晩年を描いた伝記ドラマ。
ピーター・キルター脚本の舞台劇「エンド・オブ・ザ・レインボー」をもとに、ルパート・グールド監督が映画化。
原題:Judy (2019)

「オズの魔法使」(1939年)でハリウッドのスタ-になったジュディ・ガーランドだが、幼い時から、強制的ダイエットで映画会社や母親から薬付けにされ、そのことがキャリアにも暗い影を落とす。
睡眠障害や神経症に苦しめられ、遅刻や無断欠勤が重なった結果、映画出演のオファーがなくなり、1960年代後半には、借金がかさんで住む家も失い、幼い娘や息子とも別れて暮らす日々。
1968年冬、起死回生を賭けて、5週間にも及ぶロンドン公演に臨む…。

公演の半年後、アルコールや薬に依存し自殺未遂を繰りかえす荒れた生活の末、睡眠薬の過剰摂取により47歳の若さで亡くなる。

~主な登場人物と俳優~
 ・十代のジュディ(ダーシー・ショウ)
・ロンドン公演でのアシスタント(ジェシー・バックリー )
 ・新しい恋の相手=5番目で最後の夫(フィン・ウィットロック) 
・ 3番目の夫(ルーファス・シーウェル)
 ・コンサートの興行主(マイケル・ガンボン)
 ・映画会社MGMの最高責任者でハリウッドの帝王ルイス・B・メイヤー(リチャード・コーデリー)
・3番目の夫との娘と息子(ベラ・ラムジー、ルウィン・ロイド)
・長年のファン(アンディ・ナイマンとダニエル・セルケイラ)(2人は同性パートナー)
 ・2番目の夫ビンセント・ミネリとの娘=ライザ・ミネリ(ジェマ・リア=デヴェロー)
・ 映画「オズの魔法使」の西の魔女役の女優=マーガレット・ハミルトン(フェネラ・ウールガー)
・コンビを組んだ人気子役で初恋の相手=ミッキー・ルーニー):ガス・バリー)

「次の曲は…ゴールに到達することがすべてじゃない。夢に向かって歩いていくことが大切だってことをいってるの。多分、希望を抱いて人生の道をコツコツ歩いていけば、それで十分だと思うの。希望についての曲。希望はどんな人にも必要よ」

"A Heart is not judged by how much you love, but by how much you are loved by others. "
(心はどれだけ愛したかじゃなく、どれだけ愛されたかが大切なの)
THE WIZARD OF OZ

ジュディ役のレニー・ゼルウィガーは、メイク同様少し作りすぎている(作品自体にも言える)が、全ての歌唱シーンを吹き替えなしでこなし、熱演。
ラスト、Over The Rainbow(オーバー・ザ・レインボー/虹の彼方に)を歌う場面は情感たっぷり。
外に
By Myself(バイ・マイセルフ)、
The Trolley Song(ザ・トロリー・ソング)、
Come Rain or Come Shine(カム・レイン・オア・カム・シャイン)
などが心に残る。

なお、以前「母はハリウッドが大嫌いだった」「母を殺したのはハリウッドだ」と発言していたライザ・ミネリは、この映画について「私は『ジュディ』の製作を公認していないが、製作を止めるつもりもない」という趣旨のコメントをしていたとのこと。
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