このレビューはネタバレを含みます
レニー・ゼルウィガーの演技にただ脱帽。
ジュディのまさに身を削っているかのような痛々しさや、ステージでの力強さを見事に演じきっていた。特に、儚いながらも力強く、まさに命を燃やしているかのようなラストの歌唱は、実際その身にジュディ・ガーランドを宿しているようにさえ見えた。
内容に関して、もう少し全盛期の頃のストーリー等あれば良かったように思う。主なストーリーが転落後のみを描いていたため、ジュディがいかにトップへ上り詰め、そこから転落したかがいまいち伝わってこなかった。彼女について前知識がある者からすればそれで良いが、全く前知識の無い状態で見るなら少し置いてきぼりを食らってしまうかもしれない。その辺りが少し惜しいように感じた。
ただ、全体的に見ればとても良い作品だった。
個人的に、同性愛カップルのくだりがどれも好ましく、最後のステージで彼らから会場全体に虹の彼方にが波及するシーンはジーンと来るものがあった。