哀しくなる。
でもまったく希望がない訳じゃない。
こんな中で希望を見つけ、それを伝えてくれる存在だったんだなぁと。
レネーがとにかくすごい。
演技力って言えない、なんか失礼になる気がする。
少女のまま大人になってしまった女性ってたまにいて、よくいえば純粋無垢で繊細な、悪く言えば世間知らずで扱いの難しい。
そんな人物を嫌味なく演じるってとてつもないものを見せられてるのでは、とずっと思ってた。
ストーリーが基本現在で、所々過去へ…という進み方だったので個人的にはもうすこし過去を見せて欲しかった、その方が感情移入しやすかったなと。
自由を与えられず眠れなくなるような薬を与えられたり、大人の男と2人きりにさせられて砂糖でコーティングしたような威圧的な言葉をかけられるって、どんな気持ちなのかな。
ステージに立つ恐怖や、現実の嫌なことに目を瞑るためにお酒を飲み続けてしまうの、破滅的で見ていて辛い。
たぶんそんな方法しか学ばなかった、学ばせて貰えなかったのかな。
なんかすべて見てて辛いけど、
やっぱり救ってくれるのも観客であり、歌う場であったのが一番嬉しかった。
「希望を見失わないで」
ってそれだけではすごく綺麗事なんだけど、真に迫るメッセージに変えてくれる、この作品にはそんな力があった。
