FR

ピース・ニッポンのFRのレビュー・感想・評価

ピース・ニッポン(2018年製作の映画)
-
もう一度観たいけど観たくない映画。
企画的にはとても素晴らしい作品で映像はとても綺麗。映像はもう一度観たい。

人間ドラマパートの存在自体と、第3部とほかの部とのテンポ感の違いによるちぐはぐさも気になったけど、何よりツッコミたいのはとくに第3部の音楽の演出。

選曲、音量、テンポ、曲のつなぎなど、映像との親和性が何から何までほぼ皆無。映像を見せたいのか音楽だけを聴かせたいのかがまったく分からなかった。

第2部で「日本語を母国語として育った人は虫の鳴き声を左脳の言語脳で捉えるが、そうでない人は右脳の音楽脳で捉えるため雑音に聞こえる」というようなくだりがあったけど、まさに第3部のほとんどの挿入曲がそういう感じ。ほぼ雑音にしか聞こえずせっかくの映像が入ってこなかった。

そもそも曲自体のもつイメージが先に強く連想されがちな、既成の有意味な歌詞付きの曲を用いるよりは、PVで使っているような歌詞を捉えにくい曲や器学のみの曲で良かったのではと個人的には思う。美しい映像という情報がそこにあるのに、歌詞という情報までは要らないと感じた。

とはいえ選曲も制作者の表現のひとつ。けど初見で解釈するにあたっては非常に混乱し疑問に思い反発を覚えた。旅行先で大事故を目撃して帰ってきたあとのような、変な印象が残った映画。

とりあえず旅行行きたい。
FR

FR