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私は、マリア・カラスのKUBOのレビュー・感想・評価

私は、マリア・カラス(2017年製作の映画)
3.5
12月5本目の試写会は「私は、マリア・カラス」。

「マリア・カラス」。名前だけは知っていたけれど、世代も聞く音楽のジャンルも違うので全然聞いたことがなかったんで、試写会前にAmazon Prime で探してベスト版を聴いてから鑑賞。

まず普段ロックやポップスばかり聴いてる身としては、どこから声出してるのかわからないほどの超絶技巧に圧倒された。昔はオペラなんて遠い存在で聴く気も起きなかったが、素直に素晴らしいと思えるのだから、それだけマリア・カラスがすごいのか、私が歳くったのか?

楽曲的にはオペラの代表曲オンパレードだから、なんだかんだでどっかで聴いたことのある曲ばかりで「ベスト・オブ・マリア・カラス」って感じ? 特に冒頭にも出てくる「蝶々夫人」を先日、新国立劇場で観ていたのも良かった。

新たに発見されたマリア・カラスの手紙を読むのは、2002年の映画「永遠のマリア・カラス」でカラス役を演じていたファニー・アルダン。この手紙の内容から、初めてマリア・カラスの赤裸々な事実が語られる。

歌手としての絶頂期から多くのトラブルに見舞われる混迷期へ。また、夫がありながら海運王オナシスとの熱愛など、波乱の人生を、舞台映像とインタビュー映像を巧みにつないで描いていく。(オナシスって、後にあのジャクリーン・ケネディと結婚したオナシスさんです)

圧倒的な歌唱力と美しさを併せ持ちながら、53歳という若さでこの世を去ったディーヴァの恋多き波乱の人生を辿るドキュメンタリー。あくまでもマリア・カラス本人の言葉によって語られているので、第三者からの客観的視点はない。だが使われている映像の50%は初公開の映像と言うこともあり、ファン垂涎の作品だろう。

(映画ファン的にはポロッとオマー・シャリフが出てきたりしてうれしい)



余談なんですが、最近見た映画で、飼ってるカラスの名前が「マリア」で、「なんでマリアなの?」って聞かれて「カラスだから」って会話があったんだけど、何だったっけ?
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