春陽

幸福なラザロの春陽のネタバレレビュー・内容・結末

幸福なラザロ(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ラザロは、彼は軽い知的障害者なのか、人が良いという性格なだけなのかが分からない。どんな場所でも、人は下を作るんだなと思った。皆に都合よく使われているラザロ。だが、大して苦とも思わず、人を疑わず当たり前の様に従うラザロ。こういう生き方は楽だよね。不公平とかなんで自分だけ…と悩まないし。『幸せ』の概念を持ってなさそうだけど。

ラザロ以外の村民は、情報を遮断で搾取され続けてきた小作人だが、農村と街とではどちらが生きていきやすかったのだろう?田園での制約があるがそれなりのコミュニティで楽しく生きているのと、街での束縛のない自由があるが、定職につけずお金がなく日々食べるのも苦労して一日テレビを観て過ごす心がギスギスした生活。人によっては管理されていた方が、生きやすい人間もいるから、あの農村で生きて死ぬことに疑問がなかったのなら、その方が幸せだったのかも知れない。まぁ、長期間刑務所に服役している人らみたいだけど。
ラザロ役の役者さんの顔というか、無垢な表情が素晴らしかった。
春陽

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