試写会にて。
冷戦下のポーランド、パリを舞台にピアニストと歌手志望の学生の恋を描く。ピアニストはのちに国外逃亡し、許されぬ恋へとなっていき…
アカデミー賞の外国語映画賞、監督賞、撮影賞にノミネートされた本作。
全編モノクロで、シャープな質感ながら情熱的なラブストーリーとなっている。
背景の説明や心情の説明はあまりせずに、省略した美を醸し出している。
2人は猛烈に惹かれ合い、時代が引き裂こうとも、愛の力が勝ることを見せつけられた。
ポーランド民謡のような2つの心という曲が、最初は無垢な民謡から変化していき大人なジャズ、シャンソンへ変化していくのは主人公ズーラの成長をも重ねているようだ。私はこのシャンソンver.がとても気に入った。ヨアンナ・クーリグの歌声、生意気そうなツンとした顔が映画の中で輝いていた。
監督のご両親をモデルにしたそうだが、子供ながらに情熱的な2人に見えたのだろう…