COLD WAR あの歌、2つの心の作品情報・感想・評価

上映館(13館)

「COLD WAR あの歌、2つの心」に投稿された感想・評価

Zhivago

Zhivagoの感想・評価

4.5
引き込まれる。モノクロ、歌、男と女、社会主義国家、東西冷戦、亡命。題材が豊富なこともあるが、引き込まれる。
 カメラワークがいい。
 口数が少ない。徹底的に抑えた演出。そこがいい。そもそも口数の多い人間は苦手だ。寡黙。そこがいい。こういう作品を観ると言葉ってなんだろう、セリフってなんだろうと思う。
 バレエではないが、まるでバレエをみているかのような気分になった。セリフのないドラマ。あるいはサイレント映画のようだ。
 観たあと静かなバーでゆっくり余韻を感じながら飲みたくなる。(実際、敢えて空いてる静かなバーを選んで飲んだところだ。)
 近年流行りの冷戦下東側諸国映画。冷戦下の東側の人々の人生って謎だ。だから知りたい。どんどんこの種の映画を作ってほしいものだ。。その時代を生きた人々がまだ存命のうちにどんどん作ってほしい。
ポーランド民謡の力強さ。
あの人を好きになってはいけないの。オヨヨイ。
抑制的でストイックなくせに溢れ出る表情の豊かさよ。最小限。それがよろし。
nccco

ncccoの感想・評価

4.2
うーん、好き。
しっとりと染み渡る心の歌、色香の漂う美しいモノクロームの画面。
故郷ポーランドで出会い、数奇な運命に振り回されながら、それでもふたり添い遂げることを選んだピアニストと歌手のお話。

生涯にただ一人の、離れられない大切な人。
彼と添い遂げるためだけに、ほかの全てを利用し彼に人生を捧げる女と、完全に自分のものにならない女に想いを残しつつも音楽に溺れる男。離れれば身を切られるように切なくて、近づけば求め合いつつも反発し合ってしまう、ドラマティックな運命の恋人。

深い余韻を残す「2つの心」のメロディは、ふたりの心の揺れ動きに沿うようにストーリー中幾度もヴァージョンを変え、繰り返し登場する。あるときは民謡曲として、あるときはフレンチバラードとして。邂逅ののちにバーで歌うしんみりしたピアノソロバージョンがいい。オヨヨイのかすれた響きの、色っぽさ!
苦労の末辿り着いた異国の地で、愛する男のピアノで歌うしあわせはいかほどのものか。

コントラスト強く描かれるパリの場面がいい。想いが溢れるように路上で抱き合い、今は無きノートルダムが暗闇に浮かぶセーヌクルーズで身を寄せ合う。夏の夜の解放感と恍惚感が身に染みる。
そしてジャズ。唯一モノクロなのに色彩を感じるのがこのシーン。画面から音の粒が色になって溢れてくるようなジャズシーンに束の間の深いカタルシス。

愛することは歓びだけではない、嫉妬も憎しみも哀しみも、一緒にいればいるほど募ってしまう。それでも自分の想いにまっすぐなズーラに深く共鳴してしまった。
バーで酔い潰れるシーンが好き。
彼が、好き。
きっと人生の全てってそんな風にシンプルで、でも叶えようがないほどに、難しい。

10数年に及ぶ愛の歴史をを演じきったヒロイン・ヨアンナクーリグの、時に可憐で時に妖艶な表情がたまらなく魅力的。

全編に漂うポーランド独特のもの哀しさと、ポーランド語の響きにうっとり。静謐画の名手パブリコフスキ監督の本領発揮ともいうべき協会のシークエンスには感無量、1ミリも無駄のないラストシーンに痺れます。
2019年のベストに入る名作。何度でも観たい。
やたらリアルな愛の物語。重い…。
1k

1kの感想・評価

3.7
モノクロの映像と淡々と進むストーリーオヨヨ〜

それ故に印象深い音楽オヨヨ〜
sora

soraの感想・評価

3.7
初の劇場でのモノクロ作品。
切ない。ラスト好きだな。
少し難しかったが映像も音楽も美しく綺麗だった。
少なくとも「一晩で6回も…。マジか、すげーな」というインパクトが残ってしまう僕のようなダメ人間向けではない。モノクロで恋愛映画…。おシャンティーなやつじゃん。自分の専門外だな、とスルーを決め込んでいたが、町山さんの音声解説が上がってきてたので、本末転倒感が否めないが観ることに。
いや、想像以上の「音楽映画」で、なかなかの収穫。シャープなモノクロ画像で動きもないことから、視覚情報が限定され、より一層、歌が際立っている。そして、歌われる歌が、飛んでいく時代と舞台の説明になっているのも巧み。ドラマの演出がかなりドライに感じるのも良し。
音声解説はこれから聴くが、オヨヨといったら「オヨネコぶーにゃん」。キーとなる歌が流れるたび、神谷ボイスで黄色い生物が脳裏を駆け回るのは致し方なし。
Fairstar

Fairstarの感想・評価

3.8
暗い社会の中でも、人間のエネルギーを感じさせるものがあります。印象として、最近みた芳華の時と同じような印象を持ちました。どんな社会でも一生懸命生きることには、豊かさにかえられない清々しさがあるということを感じました。
gah

gahの感想・評価

4.0
・戦争と男女の離別のセットってもう何度目だよって感じの組み合わせですが、実際観てみると、男女の気持ちの移り変わりがしっかり軸になっていたと思う。
ラストも、しんどいけどこの着地の仕方が美しいのでは。

・やっぱ音楽ね。良いんですよね。モノクロな風景、東西、主人公ふたりの微妙な距離感にばっちしハマってて。

・ズーラの役の女性が、危なっかしい感じの美しさがあって素晴らしい。
くみ

くみの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

廃墟みたいな教会で薬を飲んで心中しようとするラスト、そのあと画面から立ち去って終わるところよかった
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