COLD WAR あの歌、2つの心の作品情報・感想・評価

「COLD WAR あの歌、2つの心」に投稿された感想・評価

心が通うというのは、ほとんど奇跡なんだろうと思います。だからこそ、それは甘美で忘れがたく、解けない呪いのようでもある。

その一瞬をうっとりと描く撮影に目を奪われます。

時代や国、情勢の変化と共に姿を変えていく2人の愛と、移り変わる歌とを絡めた構成も見事です。

2人がたどり着くあの結末を両親に捧げているのも憎い!
osakana

osakanaの感想・評価

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省略が先か予定調和が先か…
下高井戸シネマ
最終に観れた、画作りの素晴らしさ、こだわりがビシビシ響きます!
心地よかった
4:3が心地よかった
心が浄化された…
すぐさまサントラをダウンロードしました
がっち

がっちの感想・評価

3.7
内容よりも、モノクロならではの映像美と透明感のある音楽(歌声)が素敵だった。
88分と短くて案外わかりやすいというか、『イーダ』ほど抽象的でなかった気がする。自由を求める男と女。自ら相手と組み自由を得る(そうせざるを得ない)ズーラ、どこかにある自由を夢見て他力本願的に逃げるヴィクトル。言わばズーラには政治力があるけど、ヴィクトルにはその必要がない。例え求めるものが同じでも使う「言葉が違う」2人。
映画ではデュエット、男女ペアのダンス、都会の富裕層と田舎の農民、ソ連とポーランド、西側と東側、民族音楽とモダンジャズ、常に異なる2つが組み合わされる。そこに融合がある訳ではなく、非対称で異なるままに。劇場前に幕を架けようとして梯子から落っこちる人は、アンバランスの象徴だろうか。
同じようにズーラとヴィクトルの磁石のような関係が素直に愛だとは言い切れないし、ずっと一緒にいたら上手くいかないはずだと思う。たぶん本当の願いは一緒にいることではなくて、最後にああするしか真の自由が手に入らない。
戦後から60年代までワルシャワ、ベルリン、パリやユーゴスラヴィアへと場所や時間を隔て端的に見せる冷戦時代。東で別れ西で再会し、また東で一つになる2人の変遷、音楽もまた形を変える。すれ違いメロドラマのようでも、スタンダードサイズのハイコントラストでゴツゴツしたモノクロと、ヨアンナ・クーリグの醒めた眼差しに甘い陶酔はない。ただ音楽、特に歌声を通じた強い渇望がある。ポーランドの民族音楽でもなく、西側のジャズでもなくラテンでもなく、ロックンロールに身を任せた時のズーラが一番自由に見えた。
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