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ある女優の不在のアァーーーーーーのレビュー・感想・評価

ある女優の不在(2018年製作の映画)
4.7
結局色んな用事をその期間に集中させた事で早稲田松竹での上映をスルーしてしまい途方に暮れかけた時のフィルマークスの使いやすさ。
なんとU-NEXTで配信されてるじゃないですか!
と、早速観ましたが、
前にも何かの評で書いた通り、事前に予告編を観てからだと大分衝撃度は薄まるのを実感。
だからと言って映画館で予告編観ない様にするには目をつむってるしかないな、と心に誓ったわけであります。

もう、最初の画面の切り替わりで「スゲーーーー!!」となった次第で、その映像の美しさはどんなカメラ使っとんねん、と唸る一方。
そして師匠であるキアロスタミの「桜桃の味」の世界観に自分のテーマを持ち込んだ様な内容。
閉鎖的な村では携帯もあるし電話もある。
しかしあの崖の一本道から供給されるライフラインへの有り難さや閉鎖感、有名人へのもてなしと偏見、そして家畜は村に到着し、代々受け継がれる血への尊厳や正当化。
物語中、途中の雄牛の配置とシャールザードの存在への言及が唐突過ぎる気もするが、映画の伝えたいことへの観衆の目を向けると捉えれば納得出来ない事もないかと。
日本でも村八分や田舎ならではの逸話やルール、共存があるが、今回の作品に関してはそこまで否定的な描写もなく、パナヒ監督の親が住んでた故郷での撮影というのもあって「そもそも根源である村から意識を変える」という法則や試みがあったのかとも思う。
桜桃の味は酷評しましたが、今思い返しても相当なインパクトがあった事にも気付いて反省。
アァーーーーーー

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