杉山敦

ブラック・クランズマンの杉山敦のレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
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2019年3月24日、TOHOシネマズ新宿にて鑑賞。

1970年代、アメリカでの実話がベース。警官のバディものとしても抜群で、序盤、白人至上主義者の「組織」でレイシストが「ホロコーストはなかった」と言う場面では笑い声が起きたほど。しかし、差別はコメディではない。緊迫、怒り、喝采が続く。そして、現代に繋がる。
70年代のコロラド・スプリングスという田舎町だけの話ではない。先日観たドイツ映画『ちいさな独裁者』のように場面は現代へと接続される。さらにエンディングに流れる歌は2016年、ボルティモアの悲劇でいちはやく曲を発表したプリンスによるものだ。この凄さ。スパイク・リー監督の激しい怒りを受けとめた。
杉山敦

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