ATSUYA

ブラック・クランズマンのATSUYAのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
3.9
"ブラックパワー ホワイトパワー"

いろんな意味で衝撃作。今まで黒人差別を題材とする作品はいくつか見ましたが、どこかで日本とは自分とは関係ないと思っていました。しかし本作、初めて人種間の歪みあいを身近に感じるような作品でした。

ただですね、この話が過去の出来事で良かったなぁと思ってる自分もいました。でもそこであのラストを見せつけられると、一瞬で血の気が引きましたね。結局歴史は繰り返しかと。

スパイク・リーが『グリーン・ブック』の作品賞受賞に納得行かないのもよくわかります。両方とも面白くて、ユーモアに溢れている作品ですが、衝撃度・メッセージ性は本作の方が上だと思いました。

「黒人刑事がKKKに潜入捜査する」という題材だけで見たくなりますよね。しかも実話ベースで主演はデンゼル・ワシントンの息子。期待通りでした。

ジョン・デヴィッド・ワシントンの演技は素晴らしいです。これからも期待できそう。カイロ・レンじゃない相棒のアダム・ドライバーも良きです。中盤までアダムが主演なんじゃねって思いましたけどね。

自分の知識不足でわからない点がいくつかあったのが心残りです。KKKについても本作が公開されなかったら知らぬままでした。そこが悔しい所ですが、若いうちに鑑賞して良かったとも思います。これからのアメリカを自分の目で見ることができるから。

人生は勉強。学ぶことをやめたら、死も同然。映画で世界を知り、映画で人間を学ぶ。
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