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ブラック・クランズマンのkazu1961のレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
3.8
▪️Title
「ブラック・クランズマン」
原題「BlacKkKlansman」
▪️Release Date
2019/03/22
▪️Production Country
アメリカ
🏆Main Awards
2019年 第91回 アカデミー脚色賞など
▪️Appreciation Record
2019-071

▪️My Review
楽しめながら見れる愉快な作品である以上に、ずっとシリアスな作品だなあというのが率直な感想です。
本作は娯楽作品ですが、ジョーダン・ピール監督が『ゲット・アウト』で垣間見せたような社会風刺があり、それによって全体のバランスが見事にとられています。トランプ政権の中心にいる粗野な人々に対する怒りに満ちた苛烈な応答であり、痛快なしっぺ返しでもあるんですね。(ラストシーンにそれが示唆されています!)
すなわち、史実を利用して現代の出来事を実に痛烈に批評していて、全盛期のスパイク・リー作品を思わせるものが随所にあるんですね。
主人公ロンを名優デンゼル・ワシントンの実子ジョン・デビッド・ワシントン、実は9歳の頃に彼は、父のデンゼル・ワシントンと共にスパイク・リー監督の映画に出てます。そんな彼の息子が成長し、父の遺志を継ぐ俳優となり、そして公民権運動時代に育ったスパイク・リー監督と共に、現代のアメリカの状況に立ち向かう映画を作り上げたというのが、興味をそそります。
そして、前述したラストシーン。主演2人が突きつけられるのは、我々が今まさに生きている時代のに起きている数々の事件でした。。。この示唆と展開は秀逸です。単なる娯楽作品で終わらせていないですね!

▪️Overview
黒人刑事が白人至上主義団体「KKK(クー・クラックス・クラン)」潜入捜査した実話をつづったノンフィクション小説を、「マルコムX」のスパイク・リー監督が映画化。主人公ロンを名優デンゼル・ワシントンの実子ジョン・デビッド・ワシントン、相棒フリップを「スター・ウォーズ」シリーズのアダム・ドライバーが演じる。第71回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞。第91回アカデミー賞では作品、監督など6部門にノミネートされ、脚色賞を受賞した。
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