Hondaカット

ブラック・クランズマンのHondaカットのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
4.4
88点。70年代ブラックスプロイテーション映画のノリをまんまやるとは思わなかった!社会派であるよりも前に、快作エンターテイメント映画って感じでとても楽しめた。刑事潜入捜査もの、バディもの、サスペンス、基本はそのジャンルだが、個人的には相当なコメディだな、と。人種問題を扱っているコメディとしては結構ハイセンス。笑えた。シリアスとのバランス、その間(ま)の編集などが見事だからだろう。

人種差別、アメリカ映画史の重大な問題点などなど、色々な角度の文脈が詰め込まれてる。そもそもが実話ベースだが大幅な脚色がされているらしく、やはりそれのキモはトランプ政権下のアメリカ、現代とのリンクを非常に意識した物語に調整されている部分。とりわけラストのメッセージ。愛と憎悪…。

ああいうメッセージを込めているのだから、監督自身が『グリーンブック』に中指立てる態度だけはいかがなものかと思う。語っていることも、エンターテイメントでそれを言っていることも、おそらくは愛が憎悪に勝つべきだということも、同じベクトルを向いている2作だ。その隣人を愛さない監督、白人が作ってるということで価値を最初からシャットアウトする一部観客、そういうものが、差別の根本的な意識、思い込みの偏見と違うと言えるのか。