くぅー

ブラック・クランズマンのくぅーのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
4.1
my映画館2019#49> 1970年代半ばのコロラド州、白人至上主義の秘密結社KKKの支部に、潜入捜査を試みるのは若き黒人警官で、しかも電話でのやり取りは自分が行い、実際に潜入させるのを白人警官にやらせるという、まさか過ぎるスリリングな展開。
そう、多少の脚色はあれど、これが実話ベースってのに驚くしかないのだが・・・コミカルに楽しませてくれます。

そして、きっちり皮肉や風刺も織り込んであって、冒頭からニヤリとさせるショーがあり、見事に"ホワイト・パワー!"と"ブラック・パワー!"を対立させる演出や、白黒の逆星条旗等、いろいろと見せつつ・・・ラスト、現在の自由の国に露骨に警鐘を鳴らしますが、何よりも "No Place For Hate" が印象に残り、これは我が国も含めた全世界共通ですよね。

なお、キャストでは、ジョン・デヴィッド・ワシントン・・・初見でしたが、堂々と親しみやすさで演じ切り、父親があのデンゼル・ワシントンなので、これからが楽しみ。
相方には、久しぶりのアダム・ドライバー・・・相変わらずいい味を出しまくります。
さらには、トファー・グレイスにライアン・エッゴールドに、ヤスペル・ベーコネンやマイケル・ブシェミに、ローラ・ハリアーらまで、ナイスなサポートを披露。

そんな訳で、しっかりとスパイク・リー監督らしい巧さ全開・・・あの『グリーンブック』をスイーツとするなら、本作はお菓子って感じで、もちろんどちらも美味しいので、セットでオススメしたいかも。
くぅー

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