あすとろ

ブラック・クランズマンのあすとろのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
4.6
この映画は“マジ“で“リアル”な話だ。

白人至上主義の秘密結社、KKK(クー・クラックス・クラン)の悪事を暴くため黒人のロンとユダヤ系のフリップの人種的マイノリティな2人が大胆な潜入捜査を行う現代風刺バディムービー

舞台は1970年代なものの、まさに現代に通じる人種差別問題を取り扱っていて史実ムービーとしても見事!
また世界観への導入も分かりやすい上に、劇中の序盤から至る所に散りばめられた笑いのネタのおかげで知識が浅くても観やすくダレる事なく常に一定の緊張感を持って観れます

作中で流れる音楽や場面カット、見せ方なども見事で主人公を含め劇中では虐げられているはずの黒人のキャラ達が音楽に合わせて踊っているシーンはあえて主人公達ではない周りの黒人達にフォーカスを合わせたり、長尺でダンスシーンを流す事で映像とBGMが合わさりどこか輝かしく、活き活きとしていて思わず涙が出てしまった…
あえて少し傾けて映したり、ゆっくりパンして射撃の的を映したりと胸がキュッとなるような見せ方は独特で良かったです
そしてクライマックスで観客に突きつけるメッセージ、ど直球でシンプルながら深く深く胸に突き刺さること間違い無し…!

“あえて”ではなく“今だから”観るべき作品だと思います
ユーモアがありつつも芯のあるメッセージを力強く伝えてくる本作、是非ご覧あれ!
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