SANTAMARIA

存在のない子供たちのSANTAMARIAのレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
4.0

レバノンのスラム街に生まれた1人の男の子
が主人公の作品。


朝から酒を飲み働かない父親と
刑務所に服役している囚人たちに麻薬を
売りつけて金儲けをする母親の間に
生まれた主人公は朝から晩まで働いている。それは家族を養うため。
朝から晩まで働かなければいけないため
彼は学校に行くことができない。
字を読み書きすることもできない。

幼い兄妹と路上でジュースを売ったり
大家の店で肉体労働をさせられたりと
12 ,3歳の子供がするには厳しすぎる労働。鑑賞していて胸が苦しくなった。

厳しいのは労働だけではない。
親からの虐待である。
暴力だけでなく食事もろくに与えない
気に入らないことがあれば
罵倒する。

自分の誕生日も年齢も分からない
ましてや身分証すらもない
そんな主人公の懸命に生きる姿を見て
鑑賞している筆者も色々と考えさせられた。


全体的に鑑賞していて痛ましく感じたり
苦しくなる描写が多いが、メッセージ性が強い作品であることは間違いない。
そして、内容の理解も容易である。


今現在の世界では作中の様な子供達が
多く存在しているのは事実である。
この問題をどう解決していくかは
これからの我々の課題である。










良い作品に出会えた。
SANTAMARIA

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