レバノンのスラム街に生まれた1人の男の子
が主人公の作品。
朝から酒を飲み働かない父親と
刑務所に服役している囚人たちに麻薬を
売りつけて金儲けをする母親の間に
生まれた主人公は朝から晩まで働いている。それは家族を養うため。
朝から晩まで働かなければいけないため
彼は学校に行くことができない。
字を読み書きすることもできない。
幼い兄妹と路上でジュースを売ったり
大家の店で肉体労働をさせられたりと
12 ,3歳の子供がするには厳しすぎる労働。鑑賞していて胸が苦しくなった。
厳しいのは労働だけではない。
親からの虐待である。
暴力だけでなく食事もろくに与えない
気に入らないことがあれば
罵倒する。
自分の誕生日も年齢も分からない
ましてや身分証すらもない
そんな主人公の懸命に生きる姿を見て
鑑賞している筆者も色々と考えさせられた。
全体的に鑑賞していて痛ましく感じたり
苦しくなる描写が多いが、メッセージ性が強い作品であることは間違いない。
そして、内容の理解も容易である。
今現在の世界では作中の様な子供達が
多く存在しているのは事実である。
この問題をどう解決していくかは
これからの我々の課題である。
良い作品に出会えた。