Kinakosan

存在のない子供たちのKinakosanのレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
4.5
表情だけで、伝わるものがすごく、ある。
怒り、荒む、それだけじゃなくて、冷静で優しい。彼の芯はどうやって培われたんだろう。世の中に復讐する訳でもなく、生きる気力をなくしているのとも違う。

日本に住んでいる自分には、、、到底、想像もできない。

面倒みれないなら、生むな。ほんとに、そうだよね。

私たちもそうやって生まれてきたのに。生まれることを選ぶことは誰にもできない訳で。

貧しいから、生活の為だから、だけど、、、。ほかの選択肢ないのか、、、。問題の本質は根深いけど、大切なものはシンプルだったりするんだけど、、、。

ゼインを演じた子が本当にすごい。赤ちゃんも凄いし、、、。どうやったら、こんな映画作れるんだろう?

妹が連れて行かれる時とか、本当なんじゃないかと思った。それぐらいリアリティがある。ていうか、半分は本当なんだと思う。

選択できるってすごく幸せだ。ここに出てくる人たちに選択肢なんてものはない。ここにあるものをつかみとるだけ。自分を削ってまでして、拾うだけ。

母親の面会のシーンが、めちゃくちゃ辛い。あなたはなぜ、子どもを産むのか?って聞きたかった。

希望をなんて、気軽に言えないくらい重かった。でも、知るべきと思う。そういう作品でした。
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