ゆき

帰れない二人のゆきのレビュー・感想・評価

帰れない二人(2018年製作の映画)
3.9
渡世人

二面性の強い作品でした。
裏稼業のシビヤさと組織性、進歩する世間と変わらない山。
チャオは「強い女性」だけれど、頼って甘えられる人だったら物語はどうなったんだろう。
脆くてもの悲しい関係の18年を見る135分は、決して辛いものではない。ふっと肩の力を抜いてくれる笑いが秀逸でした。面白かった。
無駄に交わらない男女関係。メイキャップにも頼らず演じ切る二人はそうラストを迎えるのか…という余韻が良い味でした。
進歩する街並みと機器の進化。人間の営みの変化は唖然とするほど早い、その中でも「何が重要?」見つめるべきはきっと目の前にあるのかも。
中国でビジュアルに使われているシーンが、若い日の二人が多く激動の時代を駆け抜けるのが主かと思っていたが、日本版の予告を見るとまた捉え方が違う。国によって作品の表現が全然違うから比べてみるのも好きですね。

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恋人との幸せな日々は突然変わる。5年の時を経て再会した恋人には、新たな恋人がいた。二人の関係は人と時代にもまれ変わっていく。
ゆき

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