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バハールの涙のemediaのレビュー・感想・評価

バハールの涙(2018年製作の映画)
3.8
この酷厳に耐えるくらいなら抗い逃げ出し殺されるも本望
強い目で語るバハールには心に刺激を受ける
自由まであと20歩・・
踏みしめた一歩一歩が哀しみや怒りを抑えられるわけではない
ただ女たちが奪われたものを取り戻すには
自ら銃を敵に向けなければ再び奪われる
国や宗教や思想や貧富や性別やと区切りをつけては
人間の命が売り買いされ傷つけられ棄てられている
報道される内容が遠い国のことだと目を逸らせるのは
わたしたちが島国に住み憎しみや争いに疎いだけで
いつの日に相手を敵だと攻撃するかも知れないのである
バハールが弁護士であったことも何ら不思議ではない
いまのバハールは銃を敵に向けている
報道記者のマチルドが伝える真実は
いま確かに奪われる命と失なう命があるということ
酷厳の地に刃向かうかのように美しい映像
どうして胸が傷むのだろう?
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