Junpei

ドッグマンのJunpeiのネタバレレビュー・内容・結末

ドッグマン(2018年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

媚びへつらってまるで犬のような人間だからドッグマンというタイトルなのだろうが、人間そのものにこういった性質があると私は思う。主人公マルチェロが悪友シモーネの身代わりで逮捕された際、彼がシモーネの事を売らなかった理由についていくつかの批評では、シモーネが怖かった、シモーネにたまに良い思いさせてもらってたからと書いてあったが、私は「情」ではないかと考える。どれだけ迷惑を被り、嫌いであっても少しでも同じ時を過ごせば「情」が芽生えてしまう。だからマルチェロは、服役する、周りから除け者にされる事が分かっていてもシモーネを売らなかった。シモーネへの復讐の姿はまるで犬をあやすかのようで一つの恐怖心を覚えた。そして最後のマルチェロの虚無の表情がとても良かった。
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