稜

ドッグマンの稜のネタバレレビュー・内容・結末

ドッグマン(2018年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

暴力的な知人シモーネに服従するほかに手段がないマルチェロ。マルチェロがトリマーとして接している犬の方が感情豊か、リードなんかしなくても危害をこちらに与えない。反面、コカイン欲しさに終始狡猾でどう猛なシモーネは野放しで強盗や暴力を繰り返し、誰かに殺害されることを望まれるほどで、対照的だった。
こんな調子じゃダメだ!と思い立ったマルチェロがシモーネを殺害するまでの行動には、引いてしまった。もう、猛獣使い。大人しくさせようとしても無理で、自分の身が危険にさらされるぐらいなら仕方ない、、。
物語は寂れた街か、娘と出かける旅先の海のどちらかで展開する。海といっても透明度も高くない、見栄えとしてはイマイチなのだけれど、最愛の娘と二人だけでいられる空間として安心して見ていられる。マルチェロがやってしまったことはヤバイことだけど、もう大丈夫だね、とも自分は思ってしまったし、夜明けに上がった息を整えた顔に清々しさを感じた。
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