ななめまえ

ドッグマンのななめまえのレビュー・感想・評価

ドッグマン(2018年製作の映画)
4.5
この作品は決して手離しで面白い、と手を叩いて賞賛できるようなエンタメ作品などではありません。
けれどどうしようもなく惹かれてしまう、人間の根幹をありありと描いた素晴らしい作品です。
裏寂れた田舎社会の閉塞感や、主人公の不憫さ、痛さ、観ていて辛くて堪らない。
周りがシモーネをなんと言おうと本人にとっては良かった、けれどそれを当人によって覆される事実だけがどうしても許せなかった。マルチェロの心情が痛いほど伝わってきて苦しかったです。
動物達が可愛いくてそれがまた悲しかった。
冒頭からラストまで淡々としているのにまるで引力に導かれるように画面から目が離せず見入ってしまいました。
薄暗い映像も一コマ一コマが洗練されていてまるでアート作品のように目に焼き付いています。
名作です。