ドッグマンの作品情報・感想・評価 - 3ページ目

上映館(6館)

「ドッグマン」に投稿された感想・評価

従順な犬として檻に収監される→出所後にかつて飼い主だった男を檻へ閉じ込める→鎖を首輪的に機能させて殺す、といった風に支配関係が逆転し円状に締め上げられた男の両腕からも抜け出すが、しかしラストで再び円にとらわれてしまう。犬か娘かで絞りきれない弱さはあるけど、個人的にはマッテオ・ガローネのベスト。
柊

柊の感想・評価

3.7
マッテオ・ガローネ作品は「Gomorra」に次いで二作目。相変わらず廃墟のような風景の中で物語が進んでいく。多分にこの街でも普通の人の生活が営まれているはずなのに、この監督にかかると全てが朽ちていく世界の話のようになる。

シモーネに関しては、もう死んで欲しいと誰もが思うくらいのバカな悪党。それもほとんど考え無し。何をやって生きているのかさえも不明な子どもじみた身体だけ大人。そのシモーネにいいように扱われる気の小さいマルチェロ。なぜ断らない、なぜ離れない。結局は自主性は無いけど、シモーネとあまり変わらない馬鹿なこちらは小悪党なのだ。犬と娘に対しては誠実だけど、それ以外はシモーネ同様モラルが欠けている。でも他の住民も警察さえも何だかモラルに欠けている。
前作同様私の中で、とある町とはナポリのイメージなんだけど、この監督の作品を観ると観光国家イタリアの闇と裏社会が浮き彫りになるようで怖い。
それにしても犬が大きい。これも怖い。そしてトリミングサロンという割には清潔感皆無。あんなサロン私は嫌だ。って言うか、この監督の作品に清潔感を感じた事は無い。
最高の映画でした!

観た後、すごく嫌な気持ちになりました。私の自分自身の嫌いなところが主人公にそっくりで…。ついつい嘘をついてしまったり、人が傷ついてるのを見て見ぬフリをしたり…。嫌いな人が傷ついてるのをみてザマアミロって思ったり、それでも孤独になるのは嫌だったり……。。

人間の弱さが剥き出しになっていて、すごくしんどい映画でした、ただ、その中に弱々しくも輝く愛を見て感動もしてしまいました。

演技がめちゃくちゃにキマってて、この人たちの顔を忘れることはなさそうです。

あのチワワのシーン、あそこだけでも観てほしい素晴らしいシーンだったと思います。

今年読んだ、「粘膜人間」をちょっとだけ思い出しました。
ただただ見てて辛くなる、とにかくしかめっ面で大画面を見つめるしかないがここに描かれてる孤独こそがライフであり、娘とのささやかな時間のみが一人の孤独な人間が握っていられる、握っても許されると感じる心地よい幸せなのだろう
mahrrs

mahrrsの感想・評価

2.6
閉塞的な土着的な濃ゆい人間関係が少しでも嫌なら早く離れた方がいい

主人公は娘と会えなくなるからこの地を離れなかったんだろうけれど。

死闘の末に残ったものはあるのかなにも残らなかったのか……

顔のドアップが多いです
すごい緊張感の効果を発揮してる
Shingo

Shingoの感想・評価

2.4
寂れた片田舎の閉じた人間関係。
このままこの町で一生を過ごすと思うと、きっと暗い気持ちになる。

マルチェロもシモーネも、そんな町に適応し切れず、はみ出し者である点では共通している。マルチェロは店をかまえ、仲間とフットサルにも興じているが、溶け込めていないように見える。シモーネもまた、町を出ていけない苛立ちを周囲にぶつける日々のようだ。

はみ出し者同士が、他に相手がいないから仕方なくつるんでいるというのは、よくある話だろう。それは、お互いに都合よく利用し合う関係でもある。
気弱なマルチェロが、夜のクラブで女性と話せるのは、シモーネがいるからだ。

マルチェロはシモーネと対等のつもりでいるが、シモーネはそうではない。そのズレが、ジワジワとマルチェロを追い込んでいく。
逮捕されても、犯人の名前を明かさなかったのは、まだシモーネと対等であり、出所すれば分け前がもらえると信じていたからだが、その期待を裏切られた時、ついに怒りが爆発する。

その怒りは、これまでの仕打ちへの恨みつらみだろうか。そうではなく、これまでシモーネをうまく飼い慣らしていると思っていたのに、それが勘違いだったと思い知らされたからではないか。
シモーネを監禁したのは、復讐と言うより、自分が主人だと確認したかったのだと思う。狂犬をも手なづける自分というのが、マルチェロのアイデンティティだったから。

シモーネを失ったことで、マルチェロはそのアイデンティティを失った。茫然自失した表情のラストからは、その喪失感が表れていると感じた。
ささき

ささきの感想・評価

4.0
あちらを立てればこちらは立たず
板挟みにあう人間関係の縮図
こんなトリマーはいやだ!2019
見て良かったです。とても素晴らしい映画でした。暴力的な悪友、シモーネに振り回される一人の男マルチェロの心境の変化などを丁寧にじっくり描いた傑作でした。
心理描写だけでなく、巧みな演出も素晴らしい。犬の洗い方ひとつだけでマルチェロの性格や人の付き合い方を表しているところや、どんな友情も簡単に崩壊してしまうしそれを取り返すことは中々難しいということを残酷ながらも静かに描く。全てのシーンに意味を持たせているのは当然だけどショットも完璧。特にラストショットは決まりまくりで映画にいい余韻を持たせていて、深みを出しています。
そして今作はタイトルにも入っているように「犬」の存在が重要になってきます。犬は重い話の中の癒しとして映画では扱われる事が多いですが、今作の「犬」は完全にストーリーに重みを増させる存在になっています。そんなところも今作はただの映画ではないところです。
本当に素晴らしい映画でした。今年のベスト10に入れたいです。けど枠が………。
HiromiHino

HiromiHinoの感想・評価

3.0
主人公の考えてることが私にはよくわからん•́ω•̀)?

1番は娘なんだろうってことは感じたけど。