TaiRa

アップグレードのTaiRaのレビュー・感想・評価

アップグレード(2018年製作の映画)
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80年代のカロルコとかオライオンの映画みたい。最後の最後にリー・ワネルの映画だなぁって感じ出して来る。

近未来の設定だけどデザインとかがあんま頑張ってなくて逆に良かった。なんか雑に技術だけ進歩しちゃった世界として見れる。AI搭載自動車のデザインとか超適当だもん。ある日、妻が殺されちゃって夫は全身麻痺。希望ゼロな状況に高性能AIチップを埋めれば身体動くよってお誘い。埋める。で動く。そのAIチップが人体に直で話し掛けて来る事で人間とAIの掛け合いが生まれ、一種のバディ物に。妻を殺された男の復讐モノ、人間とAIの漫才、事件を追う刑事との駆け引き、そこに近未来SFアクションだからね。色々乗せてるけど全然胃もたれしないし、どちらかと言えばスッキリしてる。妻を殺した暗殺集団の人数とか、殺しに行く段取りや展開の速さとか、とても良い。AI自動運転によるハイパー身体能力描写も半分ギャグになってて良い。あの手書きの絵がプリンター方式なのウケた。アクション時もカメラの動きが誇張されてて楽しい。首から上だけヒィヒィ言ってるのも最高だし、ギャグで笑わせてる最中にゴア描写で引かせるバランスも好き。敵の仕込み銃のデザインがクローネンバーグっぽくてキモい。あの口髭七三分け殺し屋の佇まいが良かった。あとAI搭載人間の挙動が地味にロボっぽいのとか最高。ラストの動きがまたね。やっぱ『ソウ』ってジェームズ・ワンじゃなくてリー・ワネルの映画なんだなと。『マトリックス』とか『インセプション』を経た上であのオチはかなり辛辣。というか『マトリックス』前日譚じゃね。